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JAWSが定義するシーティング

姿勢の大切さは、私たちの日常生活の中であまり意識されることがありません。
 
けれども、障害があったり、年をとって座位を保つことが困難になると、日常生活上の様々な動作がたいへんになり、社会活動も難しくなります。
 
支えがなければ座ることが困難な状態に置かれたとき、もしそこに座るための 用具がなければ、「寝たきり」になってしまうでしょう。一方で、適切な座位 がとれれば生活は大きく変わります。呼吸や食事が無理なくおこなえるように なって身体状態は改善しますし、腕や手を使った作業も可能になります。また、 座ることで意識レベルや認知能力の改善につながるという報告も少なくありま せん。
 
座位姿勢がとれることで、家族と過ごしたり、学校へ通ったり、仕事をしたり、 様々な社会活動に参加することができるようになります。
 
シーティングは、長時間の座位姿勢を求められる現代社会において、けっして障害者や高齢者だけの問題ではありませんが、私たち日本車椅子シーティング協会(以下、JAWS)では、次のように定義しています。
 
 主に障害者や高齢者を対象とし、
 食事や休息など人が必要とする日々の動作や、
 就学や就労やスポーツなどの社会活動を実現するために、
 おのおのの座位姿勢を最適化するアプローチを、
 私たちは「シーティング」と呼びます。
 
この定義の範囲には「座位」だけでなく、「立位」「臥位」など人の様々な姿勢 保持も含めました。この定義のもとで、JAWSの仲間たちは、座位保持装置 と呼ばれる椅子をはじめ、移動具でもある車椅子・電動車椅子、歩行器や杖な どの用具を主に取り扱っています。
 
私たちJAWSは、ユーザーのニーズに合った “姿勢”を提供することを通じ て、快適でバリアのない社会の実現を目指しています。

 

 


JAWS講習委員・松野史幸氏インタビュー記事
『アシスティブ・プロダクツVol.20』.公益財団法人テクノエイド協会

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